組合取扱い商品の各社放射能対応について

2011年3月11日に発生した東日本大震災、福島原発の事故による食品の放射線汚染が心配されますので、
組合取引の主要メーカー・問屋70社にアンケートを送り、大半の回答がありましたので報告致します。
1社で取引先数社分の回答があったりする為、1.の合計は100を超えます。また、2.は複数回答もあります。

1.東北・関東甲信越・静岡の都道府県産原材料(副原料も含む)や飼料を使った農畜産物・
加工食品・海産物を取り扱っている。

はい 50社
いいえ 57社

2.放射線の安全の確認はどのようにされていますか?

@自社で放射線を測定している 11社
A外部に依頼して放射線を測定している 12社
Bその他(今後の対応など)  
・震災前の原材料を使用している 23社
・原料納入業者にチェックさせる 9社
・国、県のデータに基づいて対応する 5社
・対応検討中(行政の指導を含む) 4社
・今後は該当産地以外のものを使用する 3社
・震災後三陸産を韓国産に変更している 1社
・現在は外部以来だが、9月中に自社測定体制予定 1社
・副原料に極微量使用、洗浄工程あり、新芽使用しないため安全と考える 1社
・要望があれば測定を検討する 1社

3.放射線数値など
1)宇佐美商店

玄米 0.057uSv/h
白米 0.062 〃

2)桜井食品(株)

麺類・小麦粉・レトルトカレー製品 0.033〜0.040uSv/h

3)味の一醸造(株)

白米 セシウム134 1.4Bq/kg
セシウム137 1.8 〃
ヨウ素131 20 〃

4)島本微生物工業(株)

バイエム酵素 0.046uSv/h
ハイアーゼ 0.047 〃

5)(株)ウィンドファーム

緑茶『せとやみどり』 セシウム 350Bq/kg
セシウム134 150 〃
セシウム137 200 〃

※1gの茶葉に100ccの湯をくわえて2〜4Bq/kgとなり、国の定める基準以下ではあるが50歳未満の方々には薦めていない。

このほか数社が水及び製品から放射性物質は不検出という分析証明書を添付してありました。
アンケートの報告は以上ですが、ごく一部の会社を除いてほとんどの会社が、この放射線汚染問題を真剣に捉えて、安全なものを提供しようとする意志が強く感じられました。
今後も引き続き注視していきたいと考えています。

ーーーーーーーーーーーーーーーー【以下参照】ーーーーーーーーーーーーーーーー

シーベルト(Sv)とベクレル(Bq)

放射線による人体への影響度合いを表す単位を「シーベルト(Sv)」、放射性物質が放射線を出す能力を表す単位を「ベクレル(Bq)」といいます。
放射性物質には様々な種類があり、放射性物質によって放出される放射線の種類やエネルギーの大きさが異なるため、これにより人体が受ける影響は異なります。
このため、放射線が人体に与える影響は、放射性物質の放射能量(ベクレル)の大小を比較するのではなく、放射線の種類やエネルギーの大きさ、放射線を受ける身体の部位なども考慮した数値(シーベルト)で比較する必要があります。

ベクレル(Bq), シーベルト(Sv)の換算(概略)
例えば、ほうれんそう1kgにヨウ素131が2000ベクレル(Bq)あるとします。
これに放射性核種に対する実効線量係数を用いてベクレルをシーベルトに換算します。
ベクレルの値にヨウ素131の実効線量係数(経口摂取の場合)2.2×10-8をかけます。
2000Bq/kg×2.2×10-8Sv/ Bq=0.000044Sv/kg
=0.044m Sv/kg (ミリシーベルト)
=44uSv/kg ( マイクロシーベルト)

飲食物摂取制限に関する指標

核種 原子力施設等の防災対策に係る指針における
摂取制限に関する指標値(Bq/kg)
放射性ヨウ素
(混合核種の代表核種:I−131)
飲料水
300
牛乳・乳製品
野菜類(根菜、芋類を除く)
2000
放射性セシウム 飲料水
200
牛乳・乳製品
野菜類
500
穀類
肉・卵・魚・その他
ウラン 乳幼児食品
20
飲料水
牛乳・乳製品
野菜類
100
穀類
肉・卵・魚・その他
プルトニウム及び
超ウラン元素のアルファ核種
乳幼児食品
1
飲料水
牛乳・乳製品
野菜類
10
穀類
肉・卵・魚・その他



ーーーーーーーーーーーーーーーー【 2012/4/10 更新】ーーーーーーーーーーーーーーーー


※消費者庁にて「食品中の放射性物質の新しい基準値」が公開されました 





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